男女の差がなくなりつつあるといわれる昨今ですが、外形から見ても、内面的にも男女の差はまだまだ大きいと思
います。では、その差はどこからくるのでしょうか。まず脳について考えてみましょう。
男性と女性の違いはその身体的特徴に表れている他に、精神面でもかなり相違点があります。その大きな要因とな
るのが生理( 月経 )といえます。
月経を今更説明する必要もないと思いますが、人間などの霊長類に発生する、一定間隔をもって周期的に反復する
子宮体内膜からの出血のことです。脳の視床下部や下垂体と卵巣から分泌されるホルモンによって相互に作用し、
調節されて発生するものです。
ところが、この現象にはいまだに解明されていない部分が多く存在しています。その最たるものが月経によって発
生するこころの症状(精神面の変調)といえるでしょう。
月経にともなって、なんらかの心理 ・ 精神症状や身体症状を自覚する女性は多いと思われます。その作用で精神
状態などが良くなるのであれば問題はないのですが、この月経周期(月経が始まってから次の月経の前日までの期
間。通常 は28日間)にともなって自覚される心身の不調あるいは変調が多く発生してきます。
この現象は「 月経随伴症状 」呼ばれ、腹痛、 腰痛をはじめ、乳房がはる、眠くなる、イライラ感、倦怠感、不眠、
下痢、便秘など 人によってさまざまな症状があります。毎月のように苦しんでおられる方も多いと思います。
☆PMS(月経前症候群)について
月経前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)とは、上記の周期のうち生理前1〜2週間に発生する「イライラ
する」「気分が沈んでしまう」「身体の具合が悪くなる」という症状のことを指します。
この症状が起きやすいのは、基礎体温が普段と比べて0.3〜0.5℃上昇している時期に該当します。現在の医学でも
はっきりとは解明されておらず、カウンセリングも(よほどうまく気持ちを吐き出せるクライエントさんの場合を
除いては)イライラ感を増加させることがあります。
この時期には自分のイライラをカウンセラーに対してぶつけてしまったり、体調が悪くカウンセリングそのもの
が受けられないという方も多いので、なるべく安静にしていることと、その症状の理解者が近くにいることが重要
なポイントです。
ミュゼでは服薬を先行させることをお勧めしています。通常のピルだけでなくさまざまな薬がありますから、症状
に応じて服用してください。精神科と婦人科では対応が違うことがありますが、どちらに行かれてもかまいません。
なた、PMS状態が軽い方は来談者中心療法を行うことも可能ですが、一定水準以上になると、カウンセラーの受
け答えそのものがイライラ感を高めることにもなりますので、ご自身の体調により受ける・受けないを判断してい
ただく必要があります。重症の方の場合は、境界性パーソナリティ障害の方と同じような状態になることもありま
すから、カウンセラーにも伝えておくとよいでしょう。
☆PMSの治療(ウィキペディアより抜粋)
完全な治療法は見付かっておらず、現状では対症療法を行うしかない。また個人差もあり、ある特定個人に効果があった治療法が別の個人に効くとは限らない。下記の療法が行われている。
人間の男女間の脳の構造の違いはいくつかありますが、代表的なのは右脳と左脳をつなぐ脳梁の形と大きさが違う
ところでしょうか。
脳梁の形・大きさには性差があると言われています。大脳の容積と比較した相対的な大きさは、男性よりも女性の
方が大きい傾向が報告されています。そのため、通常の場合、会話をする時に女性は行き来しやすい脳梁を通って
脳全体を使って話をしていることが判明しています。逆に、男性はほとんど言語中枢がある左脳だけを使って会話
をしています。男性は理論立てて必要事項を話そうとするのに対し、女性は無駄な話も会話の中に入ってきます。
その結果として無駄な会話が多くなり、「女性はよくしゃべる」ということになります。
女性が感情的になりやすいのは、会話しているときに言語中枢以外のところも使っているので全ての情報が混在し、
男性のように理論中心の話ができなくなる傾向があるからだと言われています。