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新しい発想で心の問題を考える株式会社ミュゼ・アルディ

ACとカウンセラーCOUNSELOR

アダルトチルドレン(発達障害)改善のために

「アダルトチルドレンという環境下で育ったために、本来親から得ることができる愛情をもらえなかった方」と
いうのがアダルトチルドレンの一般的な解釈ですが、ミュゼではさらに「環境によって本来得ることができる社
会的スキルを獲得できなかった方」という視点で捉えています。

     


カウンセリングを行う人を「カウンセラー」と呼びますが、その中には「ピアカウンセリング」をPRされてい
る方も多く存在します。中でも「私はアダルトチルドレンでした。だからあなたの気持ちも理解できます」とい
うのがアダルトチルドレン対応ピアカウンセラーのPRポイントになっています。

ところが、そのポイントは良いのですが、多くの場合ピアカウンセラーさんはコミュニケーションが苦手です。
その理由を説明していきましょう。


「ソーシャルスキル」とは、究極的には「対人関係や集団行動を営んでいくためのテクニック(スキル)」のこ
とです。商談・恋愛・雑談・議論・対決などさまざまな対人場面において、適切に反応するために用いられる言
語的・非言語的(ボディランゲージ等)な行動のことで、その技能を習得する練習のことを「ソーシャルスキル
トレーニング(SST)」と呼んでいます。

最近では、猫や犬などのペットも「親のしつけ」がなければ、自然にはペットとしての行動をとれないことが明
らかになりつつあります。動物の本能だけでは、人間のペットとしての行動をとることができないということで
すね。ですから、ペットをしつけるという職業も成立するわけです。


アダルトチルドレンの場合も同じことがいえます。上記の通り、ペットでもソーシャルスキルは先天的に持って
いるものではありません。まして、人間ですから、その出生の瞬間から多くの人たちと関わりながら、知識を身
に纏って成長していく必要があります。

実際には、人には「まねる」という能力がありますから、多くの子供たちは特別にトレーニングをしなくても、
両親や兄弟、あるいは周囲の子供たち行動を見聞きしたりして、自然に社会生活に必要な行動を習得し、獲得す
ることで周囲にほめられて自己肯定感も一緒に育っていきます。

しかし、


1発達面にアンバランスさがあったり

2家庭内でネグレクト・暴力があったり



すると、子供はスキルの習得が難しくなります。大胆に言えば、1が発達障害で2はアダルトチルドレンという
ことになります。単に学校や家庭等で社会生活を過ごすだけでは適切な対人関係を築くことが難しいのです。

困難さの度合いは、ひとりひとりが持つ特性や環境要因によってさまざまです。たとえば、先天的な能力が高く
ても家庭環境にアルコール依存がある子供と、衝動性が高く感情のコントロールが苦手な子供・あるいは人の表
情が読み取りにくく場の雰囲気を理解しにく子供は、それぞれ違った理由ではあっても、友達との人間関係がう
まく築けず集団生活が苦手になっていく傾向があります。


ミュゼでは、このような特性あるいは環境のまま成長し、一見何でもできる年齢であるにもかかわらず、対人関
係が苦手になっている成人の方に対して、それぞれの成長段階に適合した「社会的スキル習得のためにソーシャ
ルスキルトレーニング」を行っています。


ソーシャルスキルトレーニングは、以下のような方法を用いて行います。

★説明:そのスキルがなぜ必要か、そのスキルが身についているとどのような効果があるかを言葉や図表などを
    用いて説明します。

★モデル:お手本となる一般的なスキルを体験していただき、自分のどこが弱いのかを考えていただきます。

★練習とフィードバック:スキルを実際に練習してみます。ロールプレイングなどの現実的な手法が中心です。
            どこが良かった(違っている)のかという点についてフィードバックしていきます。

★一般化:学習ベースのスキルがどのような場面(時、人、場所)にでも応用できるようにします。


ソーシャルスキルトレーニングを行う上で特に重要なことは、クライエントさんご自身がソーシャルスキルを学
びたいという意欲を持つことです。カウンセリングの場合以上にこの「意欲」が必要になります。

自分が何に困っているのか、それを解消するためにどのようなスキルが必要であるのかについて認識できていく
能力は必須になります。