カウンセリングをお受けになった方がよく聞かれるキーワードとして
「ありのままの自分」
というものがあります。
☆ありのままの自分を受け入れましょう。
☆ありのままの自分を認めることが大切です。
では、「ありのままの自分」「自分らしい自分」って何なのかと聞かれたとき、カウンセラーによって答えは異
なります。ですから、そうした言葉を、ミュゼではそのような言葉をそのまま使用していません。
(テストなどで使用するケースはあります)
クライエントさんからも、
「本を読んだり、カウンセラーさんから言われて、なんとなく分かる気がするけど、そもそも、自分というもの
さえよく分からないです 」
という感想をよくお伺いします。マインドフルネスや認知療法や座禅などでは 「 ありのままの自分 」を 認める、
あるいは 受け入れるといいますが、あたかも「ありのままの自分」という存在が先にあって、それをもう一人の
自分が認知するかのような錯覚や誤解をうみがちです。
ミュゼでは、そのような禅問答はできるだけ行わず、もっと具体的な「自分像」を一緒に考えていきます。
自分はどのような「得意科目」があって、どのような「苦手科目」があるのか。これは他者を見る場合だと比較
的簡単なのですが、自分のこととなるとなぜか難しい。というのは「自分」と「他人」に関する認知は脳の使用
部分が違っていて、他者に関する認知や分析が自分には適用できにくいという理由があるためです。
一般的には フィールドワークと呼ばれていますが、自分がどんな性格(気質)あるいはどんな生物なのかを、理
解するための取り組みも他のカウンセリングと並行して進めます。言い換えると、自分自身を「 新しい視点で発
見しなおしていく 」ということでしょうか。 それが「 自分をありのまま認める 」ということの大切な一歩にな
ると思っています。
カウンセリングとは、カウンセラーと一緒に、自分自身を、新しい視点で発見すること。それができる方は、ス
キルトレーニングでも向上していきます。
カウンセリングは、カウンセラーがクライエントさんを催眠状態にすることではありません。一緒に学び、そし
て向上していくための「険しい道」ということになりますが、「明日の自分」が少しでも楽に生きることができ
るよう頑張りましょう。