当相談室では成人の症状のみを対象とさせていただいているのですが、大人のADHD/ADDといっても、該当
年齢になってから発祥する症状ではありません。
不注意、多動性、衝動性という3つの症状(あるいはその一部)に、子どものころからずっと悩まされていて、
多くの人は自分なりの工夫や対策を考えて努力していますが、それにもかかわらず、大人になっても状況が改
善せず、うまく生活することができない方も多いのが現実です。
成人の場合は、子供の時と違って以下のような症状が中心になります。
・集中できない。注意散漫。刺激に気を取られやすい
・計画的に仕事を進められない
・人の話が最後まできちんと聞けないために指示を間違いやすい
・仕事を理由もなくを先延ばしにする。面倒な仕事を始められない
・忘れっぽい。忘れ物や紛失物が多い。「今すべきこと」を意識し続けられない
・飽きっぽい。デスクワークや単調な仕事が苦手で貧乏ゆすりなどをする
・自制が効かない。よくかんしゃくを起こす
・アイデアは豊富だが、緻密なプランが立てられない
・運転での事故や交通違反・ケガなどのミスが多い
ADHD/ADDの対応薬としてストラテラやコンサータが成人にも解禁されており、効果がある方も多いのです
が、上記のような症状がある人がすべてADHDというわけではありません。ADHDに似た症状を示す障害は躁
うつ病など他にも数多くありますから、カウンセリングだけに頼らず、まず医療機関をお訪ねください。
医療機関が最終的な診断をするためには、他の障害や病気ではないことを確認する必要があります。
ADHD/ADDという診断が確定すれば、認知行動療法やトレーニングなどでポイントを絞った対応が可能なた
め改善効果は高くなります。
服薬を嫌う方も多いのですが、せっかくトレーニングを行った場合でも、一定レベル以上の方についてはトレ
ーニングの最中に集中力が途切れてしまうケースも多かったので、服薬とカウンセリング・トレーニングを併
用することにより努力や経験が効果的に身に付き、スキルアップできたり、注意力、集中力が改善しやすくな
りますので、ミュゼ山手心理相談室では一定以上の症状には併用をお勧めしています。
よく「何か即効的かつ効果的な方法はないか」というようなことを聞かれますが、魔法のようなものは存在し
ません。ほかの発達障害やアダルトチルドレンの場合と同様、日常生活や仕事力の向上には時間と努力が必要
になります。くじけず一緒に頑張りましょう。
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