アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)
アスペルガー症候群はもともと広汎性発達障害(PDD)に含まれる症状の一つでした。現在では「自閉症スペクトラム障害」の中に含まれていますが、症状がかなり広範囲にわたっていることもあって、ミュゼではそのまま使用させていただきます。
ミュゼ山手心理相談室では、開設以来ずっとアスペルガーや発達障害の方と一緒に
改善を目指して歩んできました。今では多くの方に「楽になった」と言っていただ
いていますが、「一瞬で楽になる」ことがありえないにしても、できるだけ短期間
で改善いただければと日々研鑽を続けています。 |
発達障害の主たる原因は、生まれつきの脳機能のゆがみ(偏り)によって能力のバランスが変化し、発達の度合いに差が出てくることにあります。アスペルガーには大きく分けて以下3点の特徴があります。
1.会話力(コミュニケーション)
言葉を文字通りに(理性的に)理解します。たとえば、「また今度」という場合ですが、これは様々な意図が含まれている言葉ですね。
「2度と会わない」「電話します」「いつかは分からないけど」などです。ところが、アスペルガー症候群の方は、文字通り「今度=次回」と考え、では今度とはいつなのだろうと何度も尋ねたりするので、相手にとっては気持ち悪く感じたり、対応に苦慮することがあります。
また、人の話をうまく聞くことができません。知らない外国語を話しているように感じるといえば、分かりやすいでしょう。また逆に、素直で、思ったとおりのことを言葉にします。良く言えば天真爛漫ということなのですが、アスペルガーに対する知識や理解のない方にとっては、「非常識だ」と映るのです。
2.社交性(ソーシャルスキル)
コミュニケーションに弱点があるため、子供の頃には「少し変わったヤツ」というとらえ方ができても、成長するにつけ共感力のなさから疎まれる場合が多くなります。
特に社会人になると、部署内での意見の一致が求められますから、自分の意見を自由に話していては、周囲としては対応に困る場面が見られます。
「どこからどこまでが”失礼のない範囲”か教えてください」といわれても、明示できるわけではありません。したがって、社交性やマナーなどがなかなか身につかず、年齢とともに孤立する傾向があるのです。
また、仲間になれない・仲間はずれという意識からうつなどの二次障害を併発する方もおられます。
3.想像力(イマジネーション)
いろいろなことを想像しにくいということですが、一定のマニュアル化された仕事は、かえって素早くできる場合が多いようです。特に、興味のあることには集中力を切らさずに対応できるため、素晴らしい成果が得られることもあります。
ただし、決まったことは崩さない、臨機応変な対応ができないなどの弱点を抱えるため、複数の作業には適応できにくい面が多いようです。
4.アスペルガーは改善できますか?
はい。成人のアアスペルガーは、子供時代と違ってスキルを習得することである程度対応できます。一般的にはカウンセリングルームでアスペルガーに対応しているところは少ないようですが、当社ではアスペルガー症候群およびアスペタイプ(アスペルガーのように見える症状)の方が数多くお見えになっています。改善ポイントも重要なのですが、基礎知識を学習することで対応も早くなると思います。
アスペルガーかどうか迷っておられる方、また遠方のお客様などはこちらをご覧いただいてからお越しになると、時間と費用の短縮につながると思います。アスペルガー問題について分かりやすくまとめています。
他のカウンセリングルームや医療機関でアスペルガーに気付くことができずに誤った対応方法を指示され、長引いて当社においでの方も多くなっています。医療機関はアスペルガーを「診断」するところですが、当社は「改善」を目指しています。(医療機関ではありませんので、診断はできません)
当社では、カウンセリングとSSTを併用して強化を図っています。今までできなかったところが得意になるわけではありませんが、今よりは生きづらさを軽減できると思っています。期間的にも一朝一夕にはできませんので、それらもご配慮の上お越しください。
日本ではアスペルガー「症候群」あるいはアスペルガー「障害」などと、まるで重い病気のように呼ぶのですが、欧米では「アスペルガー不調」(ディスオーダー)という言い方が主流です。少し調子が悪いという意味合いです。
人間の性質の問題なので、改善には忍耐と長い時間が必要です。この認識さえあれば、私たちとともに歩んでいただきたいと思っています。特に交際・結婚・夫婦生活などでお悩みの方はぜひご相談ください。
5.発達障害について
最近よく使われているのが「発達障害」という用語です。発達障害者支援法では自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害(PDD)学習障害(LD)注意欠陥多動性障害(ADHD)その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの、となっています。発達障害に含まれるのはすべて生物学的要因によって生じた障害であり、両親の養育態度の問題など心理的な環境要因や教育が原因となったものは含めないとされています。
しかし、どのように改善するのかという問題はまだ模索の段階であり、誕生以後の養育問題である「アダルトチルドレン」についても障害の部類に入ったりします。これらを見分けることもまた重要な要素です。
☆ADHD
アスペルガー症候群とは違う症状でありながら、極めて近いところに存在するのがADHDです。
現在の診断方法では、ADHDの症状が見られる場合でも自閉症系の診断を優先的に行うシステムになっているため、単純に区別することが難しくなっています。ミュゼでは、診断名にこだわらず、それぞれの症状に適合した対応を行っています。
LD(学習障害)なども併発している場合も見られます。
成人のADHDの特徴としては、○忘れ物が多い○約束を忘れる○片付けられない○何事も先送りする
といった症状が見られますが、忙しい場合などは誰にでも発生する状態でもあります。本を読んだ・ネット検索で確認したというだけで自己判断せず、医師やカウンセラーに相談してみましょう。子供の頃はコンサータなどのクスリを併用して改善が行われていますが、成人の場合はストラテラなどのクスリが処方されますから、並行してカウンセリング・SSTを実施すれば改善も可能だと思います。
アスペルガー症候群の実情・夫婦問題とアスペルガー・新型うつの実情などについてもっと詳しく知りたいとお考えの方は当ルーム発行のこアスペルガー・新型うつの真実をご覧ください。
ミュゼでは「障害」を乱発する現在のシステムには疑問を感じ、「ちょっと調子が悪い」という意味で捉えています。成人のアダルトチルドレン、アスペルガー、ADHD、発達障害の方はぜひお話しにおいでください。一緒に未来を考えましょう。
6.アスペルガー症候群と自閉症は同じものなのでしょうか
アスペルガー症候群の定義や、アスペルガーと高機能自閉症は同じものか等については、本当にいろいろな考え方があります。アスペルガーは自閉症の軽度例と考えられているのですが、自閉傾向が強い場合は社会生活での人間関係に大きな問題が起きるため、知的障害がないから問題も軽度であるとは限らないのです。
むしろ知能の高い方が問題が起きやすいこともあります。日本では従来高機能自閉症への対応が進んでいなかったのですが、2005年施行の発達障害者支援法によりアスペルガー症候群と高機能自閉症に対する行政の認知は高まっています。しかし、社会的認知はいまだに低く、カナータイプ(低機能)より対人関係での挫折が生じやすいという環境は変わっていません。
自閉症の場合は、残念ながら「言葉がうまく話せない」という状況がアスペルガーより強く、また「怒り」が出ることもあります。言葉を用いて改善を目指すのは難しいといわざるを得ません。
☆対応地域
○面談・出張相談
寝屋川・和泉・河内長野・富田林・羽曳野・八尾・箕面・大阪狭山・交野・守口・門真・高石
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